低融合金とは
                     仙台市立第一中学校  福嶋政一
 *山崎教材を利用しての実践です
金属をどろどろに溶かすことは大変なことですが、なかには比較的低温で,容ける金属や常
温で溶けている金属もあり、それらは身近な生活のなかで使われています。
例えば「はんだ」は、電気製品の部品やコードなどを接続している鈍い光沢を放つている金
属です。これは「すず」という金属と「なまり」という金属を互いに溶かし合わせ作った「合
金」で、「すず」60%、「なまり」40%の割合で溶かし合わせたものは、約182度くらいから溶
け始めます。初めはどろどろの状態ですが、もつと熟していると粘りがほとんど無くなり,床に
でも落とすと小さな水玉のように飛ぴ散ります。特殊なものでは、湯温で溶ける金属もありま
すし、「温度ヒュ−ズ」というものもあります。これは電気こたつや電気アイロンなどが 故障
して温度が異常に上がりすぎたとき、危険を避けるため規定された一定温度で自動的に溶け
電気が流れないようにする電気部品です。常温で溶けて液体になっている特殊な金属には、
温度計や体温計の中に入つている「水銀」があります。水銀は少し暖めると気体に変化します。
蛍光灯のランプには水銀が蒸気の状態で封入されています。このように比較的低温で溶ける
金属を一般に「低融合金」といいます。ここでは、「低融合金」をつかつて、簡単な鋳造づくり
に挑戦してみましょう。

作業工程

@鋳型準備

1.型取リシートの切断・湯口の製作
a.作品が2点出来る材料が入っていますので、型取リシートをカッターナイフで75×100mmに
2等分してください。
b.湯口を製作します。
2.鋳物凹定材の切断・注ぎ口・穴あけの製作
a.鋳物固定材をノコギリで約100×100mmに2等分してください。
b.注ぎ口をノコギリやノミ、三角ヤスヅ・彫刻刀等を使用して製作します。
c.鋳物固定材にテープで固定し寸法をけがきφ4。2のドリルでネジ穴をあけます。

Aデザイン 鋳型製作

1.作品デザインは、図4の点線範囲内で自由に製作してください。
(注) デザインによつては、「空気抜き」をつくる必要がある。
「湯道」は、3〜4mmであまり長くしない。
(途中で温度が低下し金属の流れが悪くなり、材料の無駄になる。)
2.型取リシートをカッターナイフでていねいに切り抜く、型取リシートの厚みが3m品あるので
コーナーや細部の切り込みに注意する。
















[作品応用例]

凹凸のある変化に富む作品をつくる場合は型取りシ−トを鋳型固定材に彫刻刀で凹を作ると立
体的な作品が出来る。鋳造の醍醐味を味わうことが出来る。

B鋳型の組立

シート状の鋳型の「湯口」部分と鋳型固定材の「注ぎ口」部分とをしっかり合わせ、4本のビス
と蝶ナットで両面から固定する。この時、4本の喋ナットは平均した力で締め付ける。バランス
がとれていないと鋳型に隙問が空き、「湯」こぼれが生じる。簡単に行うにはガムテープで固定
したり、万力やCとi空クランプ等で雄く押さえると良い。空気がたまり金属力次らない。
C低融合金の溶解

低融合金を溶解鍋に入れガスバーナ(ラボガス)やガスコンロ・電気コンロ等で加熱して溶かす。
加熱じすぎると石炭カスのような酸化物がたまるので、割り箸などで取り除く。

























(注) この低融合金は、100度で解けるので加熱し過ぎないように注意。
加熱の時には軍手等を使用して、火傷しないように注意する。

D鋳込み

1.組立の終わつた鋳型を倒れないように固定し、「湯口」部分までいつぱいになるように溶融
金属「湯」を注ぎ込む。
(注) 鋳型のデザインによっては「空気抜き」が不足していると「湯口」から「湯」が吹き出
ることがあるので目を近づけないようにし、また温れた「湯」が足元に落ちないように注意す
る。

















E作品を取り出す


1.鋳込みが終了して5〜10分(季節によつて多少ちがいます。)すれば、金属は十分冷え固ま
るが軍手等をして火傷しないように作品を取り出してください。
米作品に空隙(巣という)が出来るのは空気抜けが悪かつたり、「湯」温が途中で下がりすぎ
たことが考えられるので、再度行ってみよう。鋳型が暖まつているとうまくいく場合が多い。





















F整形・仕上げ ′
隙問からはみ出したバリや湯道・湯口につながつた部分を、弓のこ・ベンチ・ヤスリ等で切り
取り整形する。仕上げは、布ヤスリや耐水ペーパ・金属磨き剤等で磨くと金属光沢が出る。











Gキーホルダーの取付
キーホルダーを取り付ける穴(φ2.5mm位)をあけキーホルダーを取付完成。





















H安全に作業するための注意事項











1.火を用いますから、回りに可燃物を置かないようにしましょう。
2.加熱の時には軍手等を使用して、火傷しないように注意する。
3.鋳込みの時は、鏡型が倒れないように固定する。
4.低融合金は、絶対に日に入れないようにしよう。
5.作業が終ったら必ず手を洗いましょう。


第二段としてコンピュ−タを利用した鋳造を予定しています。